2025年問題の解決案

2025年問題を重くみた政府は、2014年に診療報酬の改定に踏み切りました。危機意識からか、大幅な改定となり、医療業界を驚嘆させるものでした。また急性期医療から慢性期医療に軸足を置くようになったのも、この改定に端を発するもので、その他にも長期入院の条件を厳しくしたり、在宅医療の充実を図ったりすることを、当面の目標として定めました。これまでは社会的入院と呼ばれるものが存在するなど、不必要な入院も認められてきたことで医療費が膨れ上がっていたのです。在宅医療、在宅介護の質が上昇すれば、医療機関の負担も下がることが期待されるというものです。
 こうした改革案で予想されるのは、看護師としての仕事の内実も変容し得ることです。高齢者が増えると、たとえ急性期医療であっても、合併症としての認知症にも対処しなければなりません。看護師には認知症をはじめとした、高齢者特有の疾患について、より深い知識を身に付けることが求められるようになります。また、全体的に急性期医療の比率が下がると、看護師に対するニーズは専門医療機関におけるものよりも、在宅医療、介護の現場でのそれが目立つようになるはずです。看護師も当然そうした予測を立てて、スキルアップに尽力しなければならなくなります。
 2025年の後期高齢者数は2000万人前後とされていますから、医療業界に押し寄せる負担のほどがお分かりになるでしょう。もちろん高齢者の長寿を支えることも求められるのですが、同時に彼らの「生活の質」を維持することも、医療業界の役割として注目されています。医療の進歩に合わせて生き長らえたとしても、同様に健康寿命が延びるわけではありません。