終末期医療

潜在看護師は70万人前後存在すると推定されていますから、資格保持者を母数としても、実に33%の看護師が資格を活かしていないことになります。つまり看護師の3人に1人は、看護師として働いていないのです。もちろん個々人が自分の資格をどのように活かすのかについて、誰も指図できるものではありませんが、看護師不足という社会問題が厳然と存在する以上、制度そのものを早急に見直さなければならないのは言うまでもありません。例えば正看護師の離職率と准看護師のそれとを比較した場合、比率は後者の方がはるかに高くなっています。この事実を踏まえると、准看護師制度を考え直すことも検討され得るのです。
 さて、看護師にとっては急性期の患者の治療に貢献することが第一の責務ですが、完治や社会復帰が儘ならない、いわゆる終末期に直面している患者のサポートも、看護師の大切な仕事です。終末期の患者にとって、傍で看取ってくれる看護師の存在は小さくありません。患者が自分らしくその日を迎えられるように、エンドオブライフケアを提供することが看護師の役割なのです。
 エンドオブライフケアは新しい概念で、看護学の中でも取り扱われることが多くありません。しかし理解の難しいものではなく、「健康状態や年齢にかかわらず、死が迫った人の残りの生を充実したものにするべく、サポートすること」を意味するに過ぎません。専門家である看護師にとって適任と言えるものでしょう。いわゆる「ターミナルケア」は人口に膾炙していますが、エンドオブライフケアは患者のみならず、家族をも対象としてサポートするのが特徴です。

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