看護師のワークライフバランス

看護師も医師と同様、患者の命を預かる職業です。ですからいくらやりがいを感じるからといって、碌に休めない環境に身を置き続けることは好ましくありません。適度に休むことが、医療ミスを防ぐためにも大切です。休みを上手く捻出するためには、例えば勤務形態を多様化することも選択肢でしょう。アルバイトのスタッフ、契約社員のスタッフ、日勤の看護師、夜間の看護師等のスケジュールを互いに組み合わせて穴のないように構築すれば、各人の休憩時間、休暇日数を十分確保することが出来るはずです。また、同じスタッフであっても、日によって、或いは時期によって勤務形態が変化するように、フレキシブルな対応を認めることも有用です。このような柔軟なシフトを組むことが長年叶わなかったのは、偏に看護師のボランティア精神によるものです。看護師である以上、業務の中で高い人徳が求められるのは当然としても、過重労働を強いられてきたのは明らかに誤りでした。今後は看護師のワークライフバランスがさらに図られていくことでしょう。
 看護師のワークライフバランスについては、まだ善処され始めたばかりですから、依然離職率は高いままです。7%前後の新人看護師が、残念ながら1年以内に退職してしまうのです。1年という期間は新人看護師にとって、十分なトレーニング期間とは言えません。キャリアを積んだとアピールすることもできないため、再就職は難しいとされています。因みに新卒看護師の離職率を異なる病床規模同士で比較すると、大病院ほど勤続する傾向にあります。これは大病院の給与、待遇が好条件であることに加え、充実した研修が実施されることが働いての差であると考えられます。